3つのNOT:マクスウェル・サックハイムの三原則。

Keiです。

今回は、コピーライティングにおける最も重要な原則の1つである、

「マクスウェル・マックハイムの三原則」

について具体的に解説したいと思います。

“三原則”なんて言うと専門用語っぽい雰囲気がありますが、その内容は至ってシンプルです。

しかし、これを理解していないコピーライターは、コピーライターとして「あり得ない」と言って良いほど極めて重要な原則でもあります。

というわけで、早速本題に入りましょう。

3つのNOT:マクスウェル・サックハイムの三原則

マクスウェルサックハイムの三原則は、その名の通りマクスウェル・サックハイムが導き出した「原則」です。

マクスウェル・サックハイム氏は、1890年ロシア(現リトアニア)生まれのアメリカ人。

マーケティング業界やコピーライティング業界に大きな影響を与えた世界的に有名なマーケターとして知られています。

マクスウェル・サックハイム賞(Maxwell Sackheim Award)という、優れた広告マンやマーケターに与えられる賞も創設されるほどの広告業界における伝説的な存在です。

そんなサックハイムが経験の末に導き出した

「広告における人間心理の三原則」

が、「マクスウェル・サックハイムの三原則」であり、この三原則は「3つのNOT」としてもよく知られています。

その内容は以下の通りです。

1. Not Read(読まない)
2. Not Believe(信じない)
3. Not Act(行動しない)

・・・非常にシンプルですね。

三原則をより私たちに分かりやすいように言い換えると、以下のようになります。

1. 見込み客はコピーを読まない
2. 見込み客はコピーの内容を信じない
3. 見込み客はコピーの内容を信じても行動しない

これを見た人の中には、

「見込み客なのに読まないってどういう事?」

と疑問に感じる人もいるかと思いますが、これらが見込み客が広告(コピー)に対して抱く基本的な「心理原則」であるという事です。

それでは、それぞれの原則について具体的に解説していきます。

Not Read(読まない)

割と広告を扱う人は忘れがちな視点なんですが、実は見込み客は「広告(コピー)を読みたい」とは考えていないという事を意識しておく必要があります。

見込み客が考えているのはあくまでも

「どうやったら今抱えている悩みを解決できるか」

であり、言い換えれば、

「どうやったら今抱えている欲求を満たす事ができるか」

という一点です。

更に言ってしまえば、その悩みを解決できるなら“商品”はどんな形でも問題ありません。

つまり、見込み客の抱える悩みを解決できるのであれば、“商品”は情報の形でも、道具の形でも、食品の形でも良いですし、一対一でコンサルティングを行うようなサービスでも良いという事です。

いずれにせよ本来であれば広告を抜きにして直接、

(見込み客)→(商品)

となっているのが理想的なんですが、それが広告(コピー)が間に入り込む事によって

(見込み客)→(広告)→(商品)

という構図になってしまうわけです。

もちろん、ここで言う“広告”には「商品の必要性を見込み客に気付かせる」という重要な役割が存在するわけですが、いずれにしても

「広告が、見込み客と商品の間の“壁”になっている」

という事が見て取れます。

つまり、言い方は悪いんですが見込み客にとって

“広告は邪魔なもの(見たくないもの)”

なんですね。

だからこそ、見込み客は広告(コピー)を本来であれば読みたくないと思っているだろう、と考えられるわけです。

よって、その見込み客の「コピーなんて読みたくない」という心理的な障壁を乗り越えていく必要があるのです。

その為の方法としては例えば、

・コピーの冒頭で見込み客にとってのベネフィット(商品から得られるメリット)を明確に伝える
・人が感覚的に反応してしまう単語を適切に使用する

といった方法が挙げられます。

結局のところ、まず最初に見込み客に

「この広告(コピー)を読んでみよう」

という興味・関心を引き出していく必要があります。

見込み客の興味・関心を引けなければ、そもそも広告(コピー)を読んでもらう事すらできず、当然商品を販売する事も不可能になってしまいます。

そういう意味で、私は三原則の中でも“Not Read”が最も重要な原則である、と考えています。

(もちろん他の原則も同時に満足できていなければ、見込み客から高い反応を得ていく事はできませんが・・・)

ちなみにこの「Not Read」の原則は、アフィリエイトの例で言えば

・記事タイトル
・メールタイトル
・記事冒頭の書き出し
・メール冒頭の書き出し

などの箇所に当たります。

記事タイトルで興味を引けなければ、Google等検索エンジンでブログが上位表示されていてもアクセスを集める事ができませんし、ブログ記事やメールの冒頭で読み手の興味を引けなければ、その記事を読んでもらう事もできません。

そういう意味った面も考えてみると、この原則の重要性を更に理解して頂けるのではないでしょうか。

Not Believe(信じない)

“読まない”という強固な心理の壁を乗り越え、次に私たちが越えなければならないのは、

「Not Believe(信じない)」

という“共感・信用の壁”になります。

何とか見込み客の興味・関心を引く事ができ、見込み客が広告(コピー)を読み始めてくれたとしても、この“共感・信用の壁”を越えられなければ話になりません。

仮に上手く見込み客の興味や関心を引けたとしても、コピーの中であなたの主張を信用してもらえなければ“商品の購入”という行動を取ってもらう事ができないからです。

アフィリエイトの例で言えば、いくらブログにアクセスを集められたとしても

「記事の内容そのもの」

が読み手に信用されるものでなければ、どれだけアクセスが多くても全く意味がありません。

それこそザルに水を流しているようなもので、見込み客の信用を得る事ができなければ当然、商品を販売して収入を獲得する事もできなくなってしまいます。

だからこそ、せっかくコピーを読み始めてくれた見込み客にあなたの主張を投げかけて共感させ、信用を獲得していく事が重要になるわけです。

見込み客からの信用を得る方法としては例えば、

・全ての主張に理由を添えていく
・重要な事は何度も繰り返し説明する
・文章そのものから“自信”を感じさせる

といった方法が挙げられます。

見込み客からの信用を得ていく為には、まずはあなたの主張に対する“理解”を得る必要があります。

だからこそ、見込み客があなたの主張をより深く理解できるように、

「その主張の根拠は何なのか」

を明確にし、重要な主張は切り口を変えながら何度も繰り返し伝えていく必要があるのです。

また“自信”に関しては感覚的にも納得できると思いますが、極端な例を挙げると

「多分こうだと思うんだけど、もしかしたら違うかも・・・」

といった曖昧な主張をしている人物よりは、

「絶対にこうです。これ以外はあり得ません」

といったように断定的な口調で主張している人物の方が信用を得られる割合は大きくなると考えられます。

ただし、何でもかんでも断定的に言ってしまうと、特にその主張が“主観的な主張”である場合には読み手に反感を抱かれる確率も高くなってしまいますので、その点は注意しなければなりません。

(例えば「コーヒーはまずい。紅茶こそ至高」という極端な主張をしたとすると、コーヒー好きの人からは相当な割合でその主張に対して反感を持たれる事になると思います)

Not Act(行動しない)

見込み客の興味・関心を引き、広告(コピー)を読み始めてもらう事に成功した。

更に、その広告(コピー)の内容を信じてもらい、あなたの主張に共感させる事もできた。

そこまで見込み客の心理状態が進んだ上で、最後の“心理の壁”になってくるのが、

「Not Act(行動しない)」

という“行動の壁”です。

広告(コピー)を読んでもらう目的は、単純に見込み客の興味を引く事でも、見込み客との信頼関係を構築する事でもありません。

もちろん途中の“過程”ではそれらの要素も必要不可欠なわけですが、目下の最終的な目的は

「商品の購入という“行動”」

を実際に起こしてもらう事に他なりません。

結局のところ、どれだけ見込み客の興味を引く事ができても、どれだけ見込み客との信頼関係が強固に構築できたとしても、それで終わってしまえばそれは単なる“ボランティア”です。

あくまでも私たちは“ビジネス”としてコピーを作成するわけですから、何とかしてこの“行動の壁”を乗り越えて、商品の成約へと結び付けていく必要があるわけです。

ではその為にはどうすれば良いか。

少なくとも、これまでの広告(コピー)の中で見込み客との信頼関係を順調に構築できたのであれば、この“行動の壁”を乗り越えるのは決して難しい事ではありません。

信頼関係さえ構築できているのであれば、見込み客に商品のメリットを適切に伝えた上で、

「だからこそ、この商品はあなたの悩みを解決する事ができます」

というメッセージを発信すれば良いわけです。

ただ、多くの人は“現状を維持したい”という気持ちを潜在的に持っていますので、そんなメッセージを送ったとしてもどうにかして

「行動しない理由」

を自分の中で作り出そうとします。

よって、この“Not Act(行動しない)”の問題を解決する為、コピーライティングのスキルを活用しつつ

「見込み客が行動しない理由」

を1つずつ潰していき、その上で

「“今”行動しなければならない理由」

についても明確に伝えていく必要があります。

何故なら、商品の成約という目的を達成する為には、見込み客の意識が広告(コピー)から離れないようにしなければならないからです。

一旦広告(コピー)から見込み客の意識が離れてしまえば、“商品の購入”という意思決定も後回しになってしまいます。

だからこそ一度コピーから意識が離れてしまうと、“商品を購入という行動を起こしてもらう事”の難易度も上がってしまうわけです。

見込み客がまた同じ広告を読んでくれる保証も無ければ、別の広告を目にする可能性もありますので、見込み客があなたの広告(コピー)から商品を購入してくれる可能性も薄くなる、という事です。

だからこそ、見込み客には広告(コピー)を読んで共感と信用を得た“今”行動してもらわなければなりません。

見込み客にはコピーを一気に読んでもらい、その中で意図したプロセスに沿って心理誘導し、商品の購入を“今すぐ”してもらう必要があるのです。

その為の方法にもいくつかありますが、詳しく話すと長くなりますのでここでは簡単に。

・「希少性」と「緊急性」を伝える
・「失う恐怖」をイメージさせる

“希少性”は、商品の数量などを限定する事で“希少さ”を示す事。

“緊急性”は、商品を販売する期間などを区切ってしまう事。

例えばその辺のお菓子なんかでも「期間限定モノ」は数多く見られますし、テレビショッピングなどで

「先着○○名様限定!」

みたいなメッセージを見た事もあると思います。

人の心理の働きとして、

「手に入りにくいものほど貴重なものに思えてしまう」

というものがあります。

なので、その心理原則を活用し、意図的に商品の数量や販売期間などを限定する事で、“商品の貴重さ”を演出し、それによって

「商品を手に入れたいという欲求」
「この機会を逃せば手に入らないかもしれないという損失感」

を強めていく事ができるわけです。

また、この希少性および緊急性と同時に、

「この商品を手にしなかった場合の未来」

を見込み客に明確にイメージさせていく事ができれば、

「商品が手に入らない状況に対する恐怖心」

を更に強めていく事ができますので、それだけ“今”行動しなければならない理由が明確になり、結果的に商品の成約にも結びつきやすくなります。

以上、“行動の壁”を乗り越える方法として、

・「希少性」と「緊急性」を伝える
・「失う恐怖」をイメージさせる

について簡単にお伝えしました。

これらの方法は広く使われているテクニックでもありますが、それだけに非常に強力です。

希少性や緊急性に対する心理的な反応は“分かっていても抵抗するのが難しい”ものですので、是非適切な場面で利用して頂ければと思います。

マクスウェル・サックハイムの三原則:総括

というわけで、「マクスウェル・サックハイムの三原則(3つのNOT)」である

1. Not Read(読まない)
2. Not Believe(信じない)
3. Not Act(行動しない)

すなわち、

1. 見込み客はコピーを読まない
2. 見込み客はコピーの内容を信じない
3. 見込み客はコピーの内容を信じても行動しない

という心理原則について具体的にお話ししてきました。

コピーライティングの基本的なテクニックは、少なくともネットビジネスで稼ぐ為に必要なものは文字通り“全て”この原則が元になっていると言っても過言ではありません。

それだけに、これらは極めて重要な心理原則です。

基本的には世の中の全ての広告(コピー)はこの原則に従って作成されていますので、普段の生活の中であなたが広告を見る際にも是非意識してみて頂ければと思います。

(ちなみにテレビCMなどの“イメージ広告”の場合は、この原則に則っていない場合が多いですので、新聞の折り込み広告やインターネット上の広告を見る際に意識してみてください)

正直に言って、“ネットビジネスで稼ぐ”という点においては今日の心理原則さえ守っていれば、それなりの反応を十分に取っていく事ができると思います。

もちろん、それぞれの要素についてより細かいテクニックを学んでいけば、更にそこから少しずつ反応率を高めていく事も可能なわけですが、そこはこれから少しずつ学んでいけば良い事です。

まずは“基礎”を意識して徹底的に固めていく。

それだけでも実際、十分な成果(収益)を生んでいく事ができます。

そこから更に少しずつ“応用”を学んでいけば、それによってあなたの収入もスキルの向上に応じて劇的に向上していくはずです。

誇張でも何でも無く、コピーライティングを学ぶ事によって収入の“桁”が変わってきますので、一歩一歩着実に知識を身に着けていきましょう。

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